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「経営改善」に取り組み、経営の健全化、経営体質の強化を図ることが、クリニックの存続・発展と理想の医療の実現のためには不可欠であると言えます。
経営改善のためには、クリニックの現状について「会計データ」による正しい現状分析と判断が必要です。
先生も、患者さんに治療したり処方したりする前に、まずは必要な検査をしたり、患者さんから症状をよく聞いてから、診断を下すのではないでしょうか。それと同じように、クリニックの現状を把握・分析し、経営上の問題点がどこにあるのか、なぜそのような問題が生じているのかを判断することから始めましょう。
この現状分析のためには、決算書を始め、毎月の会計データの活用が有効です。決算書及び会計データは、単に税務署に提出するためだけに作成されているものではなく、一見難しそうに見えるクリニックの経営実態を、数字によって極めて明快に映し出そうとする鏡のようなものです。
会計データの分析といっても、特に難しいことを行うわけではありません。
決算書を構成要素別に分解した上で、次の2つの視点から眺めてみましょう。
ところで、同一診療科同規模の診療所との比較といっても、どこか特定のクリニックの会計データと比較するというわけではありません。
TKCでは、毎年多数の医療機関の財務データを分析し、『TKC医業経営指標(M-BAST)』という統計資料をまとめていますので、先生のクリニックと同じ診療科、同じ規模の診療所の全国平均値と比較できます。
全診療科(全機関)個人 無床 院内処方 変動損益計算書
黒字医療機関平均(千円) | 構成比(%) | 前年比(%) | |
医業収益 | 97,582 | 100.0 | 105.2 |
保険分収入 | 84,802 | 86.9 | 103.2 |
自由分収入 | 12,780 | 13.0 | 120.3 |
医業費用 | 74,382 | 76.2 | 101.3 |
変動費(材料・委託費) | 31,947 | 32.7 | 100.1 |
材料費 | 29,109 | 29.8 | 98.7 |
委託費 | 2,837 | 2.9 | 118.2 |
(限界利益) | 65,635 | 67.2 | 107.8 |
固定費 | 39,873 | 40.8 | 97.8 |
給与費 | 24,282 | 24.8 | 103.0 |
設備費 | 8,664 | 8.8 | 100.7 |
研究研修費 | 175 | 0.1 | 97.9 |
経費 | 9,313 | 9.5 | 101.1 |
医業利益 | 23,200 | 23.7 | 120.0 |
医業外収益 | 2,881 | 2.9 | 256.5 |
医業外費用 | 318 | 0.3 | 94.2 |
経常利益 | 25,762 | 26.4 | 128.1 |
出展:令和4年版TKC医業経営指標(M-BAST)より
Q&Aのご購入、および病医院の経営改善については、当事務所にご相談ください。
目 次
Ⅰ 経営改善のヒントは自院の決算書から
Q1:どうして経営改善が必要なのですか?
Ⅱ 医業収入の分析
Q2:収入の分析方法について教えてください。
Q3:患者が集まるクリニックの特徴は何ですか?
Q4:診療単価の分析はどのように行いますか?
Ⅲ 医業費用の分析
Q5:材料費の改善策について教えてください。
Q6:人件費の改善策について教えてください。
Q7:経費の改善策について教えてください。
Ⅳ 強い経営体質の確立を目指して
Q8:キャッシュフロー計算書とは何ですか?
Q9:今後、どのような取り組みが必要ですか?
※決算書分析ワークシートと「収入費用分析ワークシート」
対応Q&A番号
収入・費用 | 分析項目 | 内訳 | 対応Q&A番号 |
収入(1) | |||
入院 | |||
外来 | 患者数 | Q2、Q3 | |
診療単価 | Q4 | ||
その他 | Q4 | ||
費用(2) | |||
材料費 | Q5 | ||
委託費 | Q7 | ||
人件費 | 職員数 | Q6 | |
給与水準 | Q6 | ||
経費 | 管理可能費 | Q7 | |
管理不能費 | Q7 | ||
利益(1-2) |
提供:株式会社TKC